原付免許を取得方法

原付バイクとは

原付の正式名称は「原動機付自転車」です。いわゆる「スクーター」や「原チャリ」と呼ばれる、排気量が50cc以下の自動二輪車のことを指します。

モーターで走行する電動アシストバイクの場合は、定格出力が0.6kW以下のものが原付区分に該当します。

51cc以上のバイクに乗りたいのであれば原付免許ではなく、「小型自動二輪」または「普通自動二輪」の免許を取得しましょう。

原付免許は最短で当日に取得できる

原付免許の最短取得日数は1日。スムーズにいけば半日で取得できます。自動車の免許と違って短期間で取得できるため、身分証して活用するために受験する方も多いようです。

取得するための条件
原付免許は以下の条件を満たしていれば取得できます。
  年齢が16歳を超えている
  90db(デシベル)の音を10メートル離れていても聞き取れること
  色の判断(赤・青・黄の区別)がつくこと
  身体機能障害がないこと
  必要視力は両眼で0.5以上
  片眼が見えない場合、他眼の視野が左右150度以上で視力0.5以上

視力の項目に関しては、眼鏡やコンタクトの着用が認められています。そのため、裸眼での視力が悪いからといって取得できないわけではありません。

原付免許の取得費用

原付免許の取得にかかる費用は合計8,050円で、内訳は下記表のとおりです。

受験料 1,500円
交付手数料 2,050円
原付技能講習受講料 4,500円
合計 8,050円

準備するもの&取得の流れ

原付免許を取得するための事前準備から当日取得するまでの流れを解説します。自動二輪免許や普通自動車免許と比べ、原付免許は必要書類さえ揃えてしまえばあとは取得するだけです。

事前に準備が必要なもの

まず、免許の取得には以下のものが必要になります。

  • 住民票の写し(コピーNG)
    役所で発行できます。費用は自治体によって変化しますが、300円ほどです。カードタイプの住民票もあるので、役所の機械を使えば待ち時間も短縮できて便利です。
  • 印鑑
  • 証明写真(6ヶ月以内に撮影したものでサイズは縦3.0cm横2.4cm)
    試験場で無料で撮影できますが、持ち込みも可能です。前髪が目にかからないなどの条件があるので注意しましょう。
  • 免許の取得に必要な現金
    (都道府県によって費用は多少異なるので、各運転免許センターで確認してください)
  • 筆記用具
  • 必要に応じて眼鏡・コンタクトなど

試験場での流れ

原付の運転免許証を取得するためには都道府県の運転免許センターで行われる試験を受験します。この時、住民票に記載された住所以外の都道府県では受験できないので注意が必要です。

試験場内での流れは以下のとおりです。

  1. 試験場内の申請書に記入
  2. 所定の金額の印紙を購入して受付に並ぶ
  3. 適性検査(視力聴力などの検査)
    視力が低い方はメガネなどを忘れると合格できないので注意しましょう。
  4. 学科試験(適性検査合格後)
    30分間で46問+危険予測2問です。50点中45点以上で合格となります。
  5. 合格発表
    不合格の場合はその後の手続きを説明され、終了です。

学科試験の内容については記事末で説明しています。

学科試験に合格した場合、原付技能講習、取得時講習の順で受講します。2~3時間の実技講習を受けたあと、ビデオ講習を受けることになります。

受験当日は服装に注意!

原付技能講習を受けるためには、原付を運転できる格好であることが必須。以下の条件は満たしておきましょう。

  • 長袖・長ズボン
  • スニーカーなどの靴(サンダルやハイヒールは不可)

ヘルメットは試験場側が用意してくれるので不要です。

学科試験の受付時間

受付時間は都道府県ごとに異なるため、お住まいの地域にある運転免許試験場のウェブサイト等で確認することをおすすめします。

また、平日と休日で受付時間が変わったり、試験自体が実施されていない場合があります。

免許を更新するタイミング

運転免許には有効期間があります。免許証の表面に、目立つように「平成○年△月×日まで有効」と記載されています。

その期日までに更新をしないと、免許証が失効するので注意が必要です。

運転免許の更新期間は、免許取得日または最終更新日から3年目の誕生日前後2ヶ月間。ゴールド免許になると有効期限が3年から5年に延長されます。

更新期間の一週間前に「更新通知書」が届く

免許の更新期間が始まる1週間ほど前に、地域の公安委員会から「更新通知書」というハガキが送られてきます。

更新通知書は免許証に記載されている住所に順次送られるので、引越しなどによって手元に届かない場合もあります。更新通知書がなくても更新の手続きはできます。

更新にかかる費用

更新にかかる費用は地域によって異なりますが、東京都では以下のような金額になります。

講習区分 費用
優良運転者講習 3,100円
一般運転者講習 3,450円
違反運転者講習 4,000円
初回運転者講習 4,000円

初めて免許を更新する際は必ず「初回運転者講習」を受講することになり、受講には4,000円かかります。詳しくは免許更新時に郵送される「更新通知書」に記載されています。

基本的に更新のみの場合は「免許証」「更新通知書(はがき)」の2つがあれば手続きできます。

学科試験の難易度は?合格率は50%
原付免許の試験は簡単だと思われがちですが、実際の合格率は50%程度。2人に1人の割合で落ちる人がいるということになります。これは試験問題が難しいわけではなく、原付による事故が増加したことで合格基準が厳しくなったことが原因のようです。
また、「原付の免許試験は簡単」という意識が強いことから、ろくに勉強をしないまま試験に臨む人が多いことも理由のひとつだと言われています。

試験内容は一般常識の範囲!ノー勉では難しい

出題内容は、原付に乗る際のマナーに関することや道路標識についてといった一般常識的なものなのですが、無勉強で合格できる内容ではありませんしかし、対策をきちんとしておけば受かる確率の方が高いです。

学科試験の内容

原付の試験は○×の2択問題でマークシート形式で行われます。問題数は文章問題46問+イラスト問題2問の計48問です。

試験の制限時間は30分!効率的な回答を

試験問題を解答するために与えられる時間は30分間です。この時間内に48問を解かなければならず、時間を有効に使うことが重要になります。

分からない問題でつまずいて時間をかけてしまうと、その後の分かる問題に使う時間が少なくなります。問題を最後まで読み、分からないと思ったら飛ばして次の問題に進む事が何よりのコツといえるでしょう。一通りの問題を解き終わった後で、飛ばした問題に戻ったほうが有効に時間を使えます。

難しく感じる問題は記述されている状況を思い浮かべ、安全であるかどうかを考えれば分かりやすいので、時間が迫っていることを焦らずに「落ち着いて考える」ことを心がけてください。

試験問題にありがちなパターン

原付免許の試験問題には、実は「パターン」というものがあります。

出題される問題は、その元となる問題を少しねったりして変化を加えているだけ。いわゆる「ひっかけ問題」と呼ばれるものです。なので、その典型王道パターンさえ把握しておけば、大半の問題は分かります。

参考書の選び方と効果的な勉強方法

学科試験の問題集を選ぶ時は、問題パターンが多く、ひっかけ問題の考え方が載っているかどうかを意識しましょう。

いきなり問題集に書込むのではなく、別の紙を用意して解答すると効果的です。答え合せと同時に解答欄の解説部分も読み、なぜその答えになるのかを理解することが遠回りなようで実は一番の近道です。

自信がついたら問題集に直接書込みながら解答し、全問正解できるように知識を深めていきましょう。

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